最近、レコードに興味があるんです。
自宅で聞くもよし、仲間とワイワイ楽しむもよし。
DJとかにも興味があるんですよね。
そんなわけは今回はレコードが実は売れてる話。
実はちょっと売れてるレコード :レコード市場の急騰
CDやMP3プレーヤーの普及によってすっかり過去のものになってしまったレコードですが、実は2007年を境に売上高が急上昇しています。
これまでの世界的売上高といえば降下の一途をたどっており、2006年には約50万ドル程度の市場でした。ところが2007年。レコードの売り上げは上昇を続け、12年、13年には一気に飛躍して約218万ドルにも上りました。
この背景には、2012年にビートルズのベストボックスが発売されたことや、それに追従する多くのアーティストによるレコード発売(日本ではPerfumeや小沢健二など)、
さらには特典としてデータ音源のダウンロードもできる販売形態の登場などがあります。
レコード録音の仕組みと再生音の魅力:暖かい鳴りのヒミツ
このような音楽市場の変化に加え、レコードが持つ本来の魅力がクローズアップされているとか。
そもそもレコードの音声は、ディスク表面に刻み込まれた溝に保存されています。
レコードの表面にはロウが塗られているのですが、音声を録音するときはこのロウを削り出します。
音声を拾って振動する針で、バンドミュージシャンやシンガーが演奏する音源を拾うことで、ディスク面に”音を刻む”のです。
そして、再生するときはその逆。ディスク面の凹凸から音声を拾い上げます。
そのため人間の聞き取れる・聞こえないにかかわらず、レコードには演奏者が出した音すべてが封じ込められています。この「可聴音域以上の音声」が記録されていることで、レコードを再生した時“何となく暖かい音”が出るんだそうです。
そのほかにも音楽をモノとして所有するコレクション性など、比較的コアな音楽ファンのアイテムとしていまだに根強い人気を持っています。
さらに最近ではスピーカー付きプレーヤーが安価に入手できるようになったことで、レコード再生するまでの雰囲気やノイズを楽しむ、ライトなユーザーによるファッション性の高いアイテムとしても利用されています。
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レコードブームの崖とブランドの壁 :レコード市場の課題
このようにレコードは未だポテンシャルの高い市場ではありますが、
ブームの持続性やその市場規模を考えると、あまり大きい波とは言えないかもしれません。
ビートルズのベストを皮切りにたくさんのアーティストがレコードをリリースしているとはいえ、mp3など音楽データダウンロードの潮流の広まりには目覚ましいものがあります。
現在CD販売が低迷している通り、レコード販売の上昇も一過性に終わってしまう可能性が残されています。
またファッション性の高さ、いわゆる“おしゃれアイテム”としての立場もあまり強固な土台とは言えないでしょう。
手軽に導入できるスピーカー付きプレーヤーは安価になりましたが、それでも1万円を超える価格帯です。
「レコードを再生する楽しみ」「アナログな音楽を聴く雰囲気」を楽しむために1万円のプレーヤーと、たくさんのディスクを購買しようと思うユーザーが、はたしてどれだけいるでしょうか。
音楽の街・下北沢の待ちゆく人に尋ねてみても、ほとんどの人は同じ金額ならもっとほかの趣味や交際費、美容費などに充てたいと答えるかもしれません。
レコード市場の伸びは一過性で終わってしまう可能性を含んでおり、おしゃれアイテムとしてのブランド性にも価格の障害が残ってしまいます。
「空間」を作るレコードプレーヤー :レコード販促を考える
そんな魅力の詰まったレコードディスク、売れなくなってしまうのはちょっと悲しいもの。
レコードブームが続くうちに取るべき販促対策は、音楽再生機器としての新たな立場の確立とその普及にあるではないでしょうか。
レコードプレーヤーの特徴は、次の3点が挙げられます。
・低解像度ながら広がりのある音質の良さ
・ゆっくりと準備・再生・視聴する動作を通して雰囲気を楽しむ
・据置き型であり自宅などで使用することが基本
(移動・通勤用機器ではなく自宅などで店を広げて聴く)
これらはハイグレードよりもユーズフルを重んじ、音楽を通して交流や経験の場を設ける、現在のコアな音楽ファンの志向とも重なります。
他方、音楽再生機器市場に目を向けてみると、
無線ホームオーディオやBlu-toothスピーカー市場が急成長を遂げています。
日本の住宅事情を考えてみるとサラウンドシステムばかりでなく、ポータブル機器と通信して自宅で手軽に音楽を聴ける無線スピーカーも大きなシェアを持ちます。
このように自宅で音楽を視聴するニーズがあるならば、レコードはデジタルデバイスよりもラグジュアリーに富んだ「音楽空間デザイン」アイテムとして訴求することができるのではないでしょうか。
「自宅での過ごし方をより快適で上質にしてくれるアイテム」としてレコードの立場を再定義すれば、現在のブームを継続し、さらに幅広い購買層を育成することができるかもしれません
かくいう僕も、非可聴音域が鳴っている臨場感やDJ方面への興味から、レコードには関心を寄せていました。
自宅で一人で楽しんだり、仲間を呼んでワイワイ話したり、DJ放送したって楽しいかもしれない。
ちょうどオーディオオタクの父親から真空管アンプ一式を譲り受けていたところ。
準備が整いさえすればやらない理由はありませんね!
あぁ、また自室が狭くなっていく・・・・・・
はらだなう
追記 2018年9月21日
しばらく別の仕事が忙しくて放置してたら、コメントにてタレコミが。
「LDってレーザーディスクだよね。そもそもRecordやし。」
確かに〜〜!
大学生の頃に調べた内容がとっても間違ってて、むしろ清々しい。
いや、失礼しました。
レコードの名称について改めて調べてみると、LP(Long Play:プラ製ディスク)、SP(Standard Play:旧式の蓄音機向けディスク)、AD(Analog Disc)、、EP(Extended Play:7inch小型盤)などの呼び名があり、もっと言えば時代ごとに種類も分かれていることが判明。新たな学びだ。
コメントのみなさんのご指摘を受けて、記事を改めてみました!
いろんな人の目に触れての改定、ありがたい。
ちなみに当時のド貧乏時代からすこしだけお金ができて、
今はインテリアを改装中です。
(アンプは父譲りの品。買ったとかではないです。音のバランスは良い。)
この奥に、ギター類をまたげる棚をおく予定だ。
もちろんその先は、MIDI-DJコントローラーを買ったり、
バイナルの方のレコードプレーヤーを置いたりしちゃいたい。
我が部屋は、ディズニーランドへ。
はらだなう
はらだなう
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コメント
まずレコードディスクって言わないでしょう。レコードかアナログレコード。
レコードディスクだとしてもレコードはrecordだからLDじゃなくRDでしょう。
ご指摘ありがとうございました!世代ではないとはいえ、全くおっしゃる通りでした。訂正して追記を加えさせていただきました。
LDはレーザーディスクで、レコード(Vynil Record)ではないのではないでしょうか。
スーパー大辞林を見ても、LDにレーザーディスクの表記はあるものの、レコードの表記はありません。
また、LDプレイヤーで検索しても、レーザーディスク再生機器が出てきます。
ご指摘ありがとうございました!全くおっしゃる通りで、訂正して追記を加えさせていただきました。